時計臺に      


      昭和16年第五十一回紀念祭寮歌

     歌:TAKECHAN

1、時計臺に狭霧はこめて    四つの城静寂わたりぬ
  黄金なす落葉さやげば    ひたぶるの愁ひすヾろに
  嗚呼三とせ夢の旅路も    やがてしも疾くぞ盡きぬる

2、人の世は辛く悪しきを     こゝのみぞみちの故郷
  かりそめの奇しき縁しに    むつびてし心と心
  まことこそ褪せじと言ふを   はたそれも追憶なりしか

3、ひたすらに心の旅は      みやこどり何處いさよふ
  言問はんすべあらなくに   ふみ分けぬ先哲の業績
  空しくぞ蝋燭くちて        永劫の涙あふれぬ