漁火消えゆき     


   大正9年第三十回紀念祭九大寄贈歌 
      歌:TAKECHAN


1、漁火(いざりび)()えゆき   (やみ)(とばり)
  沈黙(しヾま)()りたつ  筑紫(つくし)(はま)
  (こずゑ)調(しらべ)か    (よる)(きょく)
  水際(みぎは)眞砂(まさご)よ   (なに)(かた)る。

2、仄々(ほのぼの)(しら)める    空の(さち)
  春こそ來つれと  小鳥鳴けば
  假寝の旅路に    歌う巡禮(もの)
  悲しき旋律(ふし)にも  光ありぬ。

3、千里を(へだ)つる   旅の空の
  安けき小夢(こゆめ)に   (めざ)夜半(よは)
  散り來る櫻の   墨田川に
  浮べる千鳥の   (やさ)姿(すがた)


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