朧に霞む     


    大正5年第二十六回紀念祭寮歌 
      歌:TAKECHAN


1、朧に霞む月の宴     玉杯花を泛べては
  緑酒に燃ゆる春の色   花(リク)寮に崩れては
  玉に塵なきふた昔    六とせの光榮(ハエ)を偲ぶ哉

2、ふりさけ見れば追憶(オモヒデ)の  綾絢爛の唐衣
  今向陵の初嵐      亂れて飛ぶや花吹雪
  濡れて佇む若人(ワカウド)の    眉に(カス)けき愁あり

5、男の子は人の誇にて   青春君に幾時ぞ
  三とせは岡に佇みて   煙る下界を眺めやり
  濁れる波を清むべき   深き想に培はん

6、太刀振りかざし眺むれば 行く方杳けき旅枕
  今初旅の餞別(ハナムケ)に    (ツド)へる男子千餘人
  劍の樂を奏づれば    春の夜白う更けて行く

    

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