しゞまなる     


    昭和4年第三十九回紀念祭寮歌 
      歌:TAKECHAN


1、しゞまなる丘べに立てば  西のかた(あかく)くのぞまる
  大い宇宙()人生(いのち)を惠む   若き兒の頰に(さび)あり

2、春はいま丘にたヾよふ   はろかなる懐疑(おのひ)のうちに
  涙さへしらず流るゝ    花のもと夕暗薄し

3、時は逝く淡く陰影(かげ)して   かすれゆく草笛の音に
  (うるは)しき想ひを載せし    空虚(うつろ)なる日ぞなつかしや  

4、酒杯(さかづき)に唇はふるとも    ふたつなき夢のかへらず
  高樓(たかどの)の淡き灯かげに    いざなはる哀歡(かなしみ)の歌


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