散りし櫻を     


    大正4年第二十五回紀念祭京大寄贈歌 
      歌:TAKECHAN


1、散りし櫻を蹈みなづみ  春の愁の深かりし
  彌生ヶ岡を偲びては   嵯峨野の春に佇みぬ

2、(たヾす)の森に霧たけて    加茂の瀬々らぎ音をなみ
  月も煙れば秋たけし   岡の夕べを思ふかな

3、過ぎし三年の思出よ   我が若き日の歡びに
  時はうつれど忘れ得ぬ  柏の蔭ぞなつかしき

4、橄欖香る岡を去り    山の都と隔つれば
  かたみに面は知らねども 同じ思ひのかよふかな


    

   この寮歌の解説は、こちらをクリックして下さい。