嗚呼扁舟に       

    
        
昭和8年第二高等学校明善寮創立第27週年記念祭々歌

        歌:TAKECHAN   


1、嗚呼扁舟に棹さして      仰ぎし北斗胸に秘め
  世々のせゝらぎ泡沫と     蘭竡謔閧ト一條に
  清き流に歌乗せつ       纜解きて二十七

2、今七州に秋充ちて       月天心に懸る時
  南に帰る雁に          寄せなん胸の我憂思
  其の憂思こそ若き日の     高き香と匂ふなれ
 
3、真理の道に瞬間も       蜂の励みといそしめる
  宇宙の神秘のときめきに   双眸輝き双頬熱し
  文の林に分け入れる      我等の矜誰か知る
   
*「文」は、”ふみ”と歌うことが多いようです。
4、心の宿の宮城野の       萩手折りてし友垣よ
  夫れ雄大か剛健か       自治明善に聚ひては
  君と我れとは同魂        廻るや三歳春と秋

5、玉杯挙ぐる高楼に        白露影さす古りし宿
  心の琴の糸も張り        声高らかに奏づれば
  など君立ちて舞はざるや    今宵祝はん記念祭