われは湖の子         

   大正7年第三高等学校琵琶湖周航の歌

              歌:TAKECHAN    

  1、われは湖の子さすらひの  旅にしあればしみじみと
    昇る狭霧やさざなみの   志賀の都よいざさらば

  2、松は緑に砂白き      雄松が里の乙女子は
    赤い椿の森蔭に      はかない戀に泣くとかや

  3、波のまにまに漂へば    赤い泊火なつかしみ
    行方定めぬ波枕      今日は今津か長濱か

  4、瑠璃の花園珊瑚の宮    古い傅への竹生島
    佛の御手にいだかれて   ねむれ乙女子やすらけく

  5、矢の根は深く埋もれて   夏草しげき堀のあと 
    古城にひとり佇めば    比良も伊吹も夢のごと

  6、西國十番長命寺      汚れの現世遠くさりて
    黄金の波にいざこがん   語れ我が友熱き心