楠の葉末の         

   第七高等学校大正5年第15周年紀念全寮寮歌
  
         
歌:TAKECHAN


 1、楠の葉末のさゝやきに
   南の國は秋たけぬ
   古城につどふ若人の
   夕べ寂しき欄干(おばしま)
   沈黙(しじま)あやしき池水の
   深き憂をかこつかな

 3、運命(さだめ)を荷ふ子羊も
   さめては如何に迷ふらん
   いざくつろぎの團樂(まどゐ)して
   若き生命(いのち)高調(たかづ)せよ
   君が情に比ぶれば
   煙も薄し櫻島

 5、そは永からぬ三年かし
   さはれ床しき若人が
   (たま)と靈との結びては
   何時かは解けむ永久(とことは)
   君な忘れそ楠蔭の
   南の國の起き臥しを