1、 伊吹おろしの雪消えて 木曽の流れに囁けば
光に満てる国原の 春永劫に薫るかな
2、 夕陽あふれて草萌る
瑞穂が丘に佇めば
零れ地に咲く花菜にも うら若き子は涙する
3、 見よソロモンの栄耀も 野の白百合に及かざるを
路傍の花にゆき暮れて はてなき夢の姿かな
4、 花に滴る日の水沫 命の啓示を語るとき
希望に滾ぎる若き頬を はるかに星はてらすなり
5、 神秘の闇のおとづれに いつしか寮の灯火は
瞬きそめてわれを待つ 地上の夢よいざさらば
6、 杳靄融けし丘の上に いづくともなく春をよぶ
歌やすらかにながれ來る 紺青の月影濃けれ