狭霧はれゆく     


      明治四十三年水泳部部歌



1、狭霧はれゆくあかつきの  鏡が浦の浦風に
  白帆かゝげて漁民の    雄々しき今朝の船出哉
  我等もさらばとく起きて    清き波間に浮びては
  健兒の歌をうたはずや

2、波しづかなるまひるまの   玉藻よりくる砂濱に
  あみひくあまや乙女子の  いそしむさまを君見ずや
  われらもさらば技を練り   腕をきたへてもろともに
  ことあるときにそなへずや 

3、入日をあらふさヾなみの  金波銀波とみだれては
  沖の島山紺の      色うるはしき姿かな
  われらはさらば奮ひたち  七里の波路こえんとき
  日頃の意氣を示さずや


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