白陵歌 ああ白陵の  

       姫路高等学校大正14年度寮歌

          歌:TAKECHAN


1、ああ白陵の春の宵       惜春の譜の流れ来て
  寮の灯びおののけば      さびれを慕う男の子等が
  若き血潮のをどるかな

2、潔きをさとす白鷺城      月光斜に照り添ひて
  高き希望にもゆるとき     情熱の兒は乱舞する
  享楽のこころゆくまゝに

3、血に鳴く杜鵑一過して     残んの月のかげ淋し
  懐郷の歌口ずさむ       集ひし男の子の胸の中
  三年の契りいや深し

4、夕さりくれば六寮の      窓はに近くしのびよる
  神秘の闇の深くして      永劫とけぬ春愁は
  涙のゆめをさそふなり

5、永遠に栄ある白陵の      まことを求むるはらからが
  まどひの夢のうつり行く    杳靄香る丘の日は
  散りくる花にくるるなり