春やおぼろの(我等の歌)     


      昭和2年神戸商大予科(高商時代)       
       歌:TAKECHAN 

       

 1、春やおぼろの夢さめて   若草にほふ露野原
   かへりみすれば(ひむがし)に   新生の()はかぎろひつ
   今ほのぼのとうすれゆく  筒井が丘の花がすみ

 2、西ゆ東ゆ慕ひ来て     相知る(たま)の喜びに
   自由の子等が胸うちて   高わく血潮青春の
   光栄(はえ)(うた)ふか大摩耶(おおまや)は   嵐狂ふと共鳴りぬ

 5、茅渟(ちぬ)浦曲(うらわ)の夕凪を    静かにかへる漁舟(いさりぶね)
   今日の一日の業終(わざお)へて   見渡す秋の空清く
   さやかに昇る月影ぞ    吾等が永遠(とわ)の姿なる

*凌霜思誠会のレコードでは、これより速く歌っているが、楽譜のテンポ指示は♩=50 Lentoで
あるので、こでは、ゆっくりと遅く歌ってみた。なお曲想の指示は、「情感をこめてなめらかに」である。