BGMは、旧制第一高等学校大正4年紀念祭京大寄贈歌「散りし櫻」

伊佐沢の久保桜
置賜さくら廻廊 伊佐沢の久保桜

 山形県の置賜地方には桜の古木が多く、「置賜さくら廻廊」と呼ばれている。この廻廊には、国指定の天然記念物の桜樹が二本もある。長井市にある樹齢1200年のエドヒガン「伊佐沢の久保桜」は、そのうちの1本である。この地方には征夷大将軍坂上田村麻呂にまつわる伝説が多い。伝説によれば、この伊佐沢の久保桜は、征夷大将軍坂上田村麻呂が悲恋の相手である地元の豪族久保氏の娘お玉の死を悼んで、摂津の摩耶山の桜を贈ったものであるという。久保桜は、幕末に乞食の焚火で主幹枝を失ったとはいえ、高さ13.85m、枝張り東西24.7m、南北18.2mの堂々の威容を誇る。しかし、年々の風雪による樹勢の衰えは如何ともし難く、地元の愛好家の手厚い介護にも拘わらず花付きの状態も悪くなっている。隣接する伊佐沢小学校の校庭には、既に久保桜二世が植栽されている。
 写真は、「釜の越桜」と同じく平成25年4月29日に、満開の久保桜を撮影したものである。

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