1、煙の末に夕迷ふ 野路の遠近流れ行き 胸そそのかし赤き雲 魂のごと吹きすぎぬ 畷を急ぐ猟人の 顔の色人や知る 2、楠の若樹の葉がくれに 静もりわたる春の宵 星の黙示にさすらひの 人生の旅を偲びては めぐり享る日の感激を 真澄める蒼穹に叫ぶかな 3、生くる日の幸歌はんと 緑の岸に草をしき 憧憬つどふ若人が 象徴の菊を記念とて 額にかざして舞ひにけん 憶ひ出の日を祭れかし