吉井浜思ひ出の歌   


      大正12年佐賀高等学校水泳部の歌

      歌:TAKECHAN

 1、夕陽は燃ゆれ吉井浜
   海士の乙女の沐みする
   磯辺に咲くや月見草
   さやけき波の音すなり

 2、玄界灘の濤絶えて
   夢に浮かぶや姫島の
   野村の尼を偲びつつ
   渚に立ちて歌ふかな

 3、大法禅寺の老銀杏
   朝日の影のゆらぐ時
   残んの夢に見渡さる
   大門の崎の白波や

 4、灯ともし頃に山を下る
   口さぶ友の唄聞けば
   魂匂ふ螢火の
   飛び交ふ方に磯の町

 5、白刃光る鞺鞳の         
   真昼の波の狂ひては
   大海原や潮の香に
   若き心の躍らずや