地のさゞめごと   

      静岡高等学校大正12年度寮歌

         歌:TAKECHAN  


 1、地のさゞめごと秘めやかに
   安倍の川瀬の奏れば
   芙蓉の峰は厳かに
   天の黙示をもらすなり
   ゆかしの陵や静陵は
   高き望を富士ばらの
   匂にこめて集ひ来し
   我等が舘そびゆなり

 3、思ひこりては虹なして
   東海の空紅にそむ
   慷慨悲歌の響きあり
   熱血こゝに胸つけば
   俗塵いつかひそまりて
   焔の如き情熱に
   駿府城下の月影は
   さやけき光うつすなり

 5、丘の歴史をそむるべき
   多感の日こそ短けれ
   高き矜に輝きつ
   ラインの陰の驕慢の
   色をにくみて純眞の
   己を刻みし玉盞に
   三年の春の朝暮や
   若き生命をくまんかな

 *創立70周年記念「定本寮歌集」(古い寮歌はハーモニカ譜のまま)により歌い静岡高同窓会
に聞いてもらったら、「全然違う。代表寮歌をこのように歌ってもらったら困る」とのことであった。
静岡高・村上京之助先輩に、「じゃー、どのように歌ったらいいのか」とお願いし、わざわざロンドン
在住の静岡高OBの方からFAXで取り寄せて頂いたのが、8分の12拍子のこの演奏の楽譜
(手書き)であった。本歌唱は、基本的にはこの楽譜にそって歌っている。
 しかし、静岡寮歌祭で村上先輩達が歌っていたのを聞いても、また静岡高60周年
記念寮歌テープを聞いても、「このとおり歌え」と村上先輩から頂いた楽譜とは、歌
い方が異なるようである。本歌唱では、5番最後の「若き生命をくまんかな」は、楽
譜を少し変えて歌っている。
                         (平成26年2月25日記)