BGMは、旧制第一高等学校大正3年第24回紀念祭寮歌「春の光のゆらめきて」である。

ツバメ
ツバメの水上飛翔と捕食
 ツバメは夏鳥、子育てのために暖かい南の国から春を運んで日本に渡ってくる。かって人々は、3月の空にツバメの飛翔する姿を見つけた時、今年もまた「春が来た」ことを知り、畔を切り田を耕して苗代の準備にとりかかった。以後、ツバメは稲穂の成長を見守るかのように、田んぼの害虫を取り除きながら、上空を飛び交う。やがて秋となり穂が垂れ田んぼ一面が黄金色となり収穫期を迎えると、日本で生まれた子供を引き連れ、南の国に帰って行く。このように、懐かしい昔日の日本の田園風景には、ツバメは欠かせない存在であったが、今は飛び交うツバメの数も減り、また家々の玄関に巣くうツバメも滅多に見られなくなり、淋しい限りである。
 ツバメは、上下左右に巧みに飛行しながら、空中に飛翔する、あるいは水面に浮んだ昆虫を素早く捕食する。飛行経路がある程度予測できるツバメの巣近くや、電線等に止ったツバメならともかく、空中で縦横無尽、変幻自在に素早く飛び交うツバメの姿を誠に小さなファインダーにとらえ、マニュアルでピントを合わせることは、ツバメ返しの腕を持つ佐々木小次郎ほどの剣の達人でもなければ至難の技であろう。まして私のような老人の素人カメラマンでは、デジカメの連射や自動焦点、照準器等の近代兵器に頼らざるを得ない。それでもなお失敗の連続で、やっと撮れたのは下の数枚他に過ぎなかった。残念であるが、我がカメラの腕は、所謂千田光男(千に三つ)の世界をさ迷っている。
 写真は平成27年4月9日、自宅近くの遊水池の上を飛び交い、水面に浮かんだ水生昆虫(カゲロウ、カワゲラ、トビゲラの類)を捕食するツバメを、いつものEOS7DM2+ロクヨンに照準器を付けて撮影し現像(RAW)したものである。

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