BGMは、旧制第一高等学校紀念祭東北大寄贈歌「嗚呼先人の」

瑞巌寺の臥龍梅
瑞巌寺臥龍梅


 この臥龍梅の花を見ようと、何度、瑞巌寺を訪れたことか。やっと見ることが出来た時の感動は、たとえようのないほど大きかった。*今の時代なら瑞巌寺HPの「臥龍梅開花情報」を確かめてから参詣することが出来ますが。
 伊達正宗が朝鮮から持ち帰った紅白の梅の木を菩提寺瑞巌寺の上棟式でお手植えになったのは、慶長4年、1609年のことである。臥龍梅は、今、樹齢400年を超える老樹となった。根回りや主幹の一部は朽ちて、多くの支柱に支えられてはいるが、戦国の古武士然とした立ち姿は凛として雄大である。一方で、彼岸を過ぎてしばらく春遅い陸奥から桜の花だよりが届くころ、この梅は紅白の鎧兜に身をつつみ、仏前に仄かな香を漂わせる。まさしく正宗が好んだ伊達者である。主人正宗公死して後も幾久しく、伊達六十二万石の”力”と鄙のみやこびと称された”文化”を世に誇示しているようである。地を這い、天に昇るという紅白対の臥龍梅は、阿吽の仁王像よりさらにお側近く門内にお仕えし、正宗公をお守りしているのである。


 下の写真は、開花前の紅白の臥龍梅。左が紅梅、右が白梅である。
臥龍梅の開花時期は、例年4月20日頃と説明版に書いてあるが、そのとおりには梅は咲いてくれない。気まぐれで、年々違う。蕾の写真は、左は紅梅、右は白梅、ただし、メモを忘れたので、間違っているかもしれない。


このホームページの音声・画像・文章等の複製・転載は固く禁止します。